【バースデー・スコープ】 11月:道の途中

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11月4日生まれのMさんには、仲良しの幼なじみがいます。
彼女とは誕生日が3日違い。同じ病院で生まれて、誕生日も近いからか、
偶然選ぶものが似ることも多々あるのだとか。
そんな彼女は今年結婚し、2人の進む道はここで分かれることに。

「小・中学校は別だったけれど、高校は同じで部活も一緒だった幼なじみ。
上京して大学に進学する時、照らし合わせたわけでもなく近所に住むことになったり、
昔から強い縁を感じていました。誕生日は2人で遠出をしたり、
ちょっと良いものを食べに行ったりしていましたが、そんな彼女も今年結婚。
新しい家族ができた彼女を見てとても嬉しい反面、若干寂しい気持ちも。
振り返って自分の家族といえば、昔ながらの家長制の残るいわゆる田舎の家。
小さい頃、誕生日ケーキを買いに行った父が、
ついでにパチンコに行ってそのまま帰ってこなかったことや、
私の誕生日なのに、ケーキ争奪戦に負けて食べたいケーキが食べられなかったことも。
父のせいで、しょっちゅう親子喧嘩をしていました。
それでも今では誕生日にメールをくれたり
(30歳になった時は『三十路』と軽くディスられもしましたが…)、
家族なりの愛情を大人になってから感じました。」

「家系の血なのか、親戚が口をそろえて言うのは『意思表示しない者が悪い』。
そんな一族の中で育ったせいか、『NO』が言える日本人になりました。」と話すMさん。
人生の前半をともに過ごしてきた幼なじみは、どんな家庭を築くのか、そして、
弱肉強食の一家で、破天荒なお父様に育てられたMさんは、どんな旦那さんを選ぶのか。
2人が家族を持つ同士になったとき、
分かれた道はまたどこかで1本になるかもしれませんね。

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ムーンカレンダー「ミチル」とともに、
誰かの誕生日を覗き見する連載、
「バースデー・スコープ」
毎月、個性あふれるエピソードをお届けします。
「ミチル」は、月の満ち欠けをモチーフにした壁掛カレンダー。
月ごとに、季節をイメージした色をつけることによって、
めくるたびカラーパターンの美しさが各月を新鮮に彩ります。
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