ベテランデザイナーの道具箱 File_1

【ベテランデザイナーの道具箱】
File_1:ステッドラーの芯ホルダー・ロットリング

Macが登場してグラフィックデザインの現場は大きく変わりました。
直線一本にしても、今はパソコン上で一瞬でひくことができますが、
昔は定規を使って直線をひくことが、デザイナー修行の出発点だったのです。
そのため当時のデザイナーはあらゆるアナログの道具を駆使し、
ときには自分流に改造することもありました。
この連載ではそういった道具と、道具にまつわる「あるある話」を
ご紹介したいと思います。第一回目はステッドラーの芯ホルダーと
ロットリングのペン。
どちらも一見普通の筆記用具ですが、
プロ仕様に工夫された製図ペンで
繊細で正確な線を書くには欠かせない存在です。ロットリングのペンは、
先端がとても細くて繊細なため慣れないと、書いているうちに紙が削れたカスが
ペン先に詰まったり、力加減で折れることもあったとか。
指先で紙のカスやたまったインクを取り除くため
いつも指の付け根がインクで汚れているデザイナーもいたそうです。
プロ用の筆記具を使いこなして、やっと一人前ということですね。
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